最近CDが売れないという話題をよく耳にしますが。よくよく考えたら、そもそもレコード会社は音楽でどのくらい儲けたいんですか。むしろ、それほどまでに巨額の収益を得ていた時代の方が異常だったのでは?
CDが売れないという音楽文化的な嘆きというよりは、曲の権利ビジネスで食っている人たちが困っているという意味にしか聞こえない。確かに作る人がいて、それを売込んで下さる人がいて、店頭で買って下さる人がいる。 個人じゃあり得ないチームプレイです。 でもその環境を当たり前と、あぐらをかいていた作家側にも責任がある。 買い手は基本的に自分が好きな音楽を求めている、そして買っている、ただそれだけ。CDが売れないのは絶対に買い手のせいじゃない。

CDがなくなったって、音楽がなくなるわけじゃない。CDが聞きたいんじゃない。「音楽」を聞きたいだけ。いい曲はいつまでも生き続けます。

CDに飲み物とか食べ物をくっつけて売っている場合じゃないはずです。半年後には忘れられる使い捨て音楽商品を大々的に宣伝している場合じゃないです。 単純に収益だけを追求したいのであれば、このご時世仕方ないのかもしれませんが。

作曲家である以前にひとりの音楽ファンとしてはっきり言います。
レコード会社がCDが売れないのを景気のせい、マーケットのせい、はたまた買い手のせいにしているのは大きな間違いです。

畑中正人
http://www.hatanakamasato.net/