なつかしい男からのメール

htnkmst2007-05-10

突然オランダのアーティスト、Averyからメールがきた。 ホームページを見たらしく、メールだけど久々にことばを 交わした。
彼と会ったのは1995年、札幌北3条通りを題材にしたアートイベント「ポロメンタ」。当時まだ駆け出しだった僕は、新聞でボランティアスタッフを募集していることを知り、主にAveryのサポート係をやった。
全然音楽の仕事に関係ないけれど、なぜか「ピン」ときていた。音楽がないところで自分に何が出来るか試したかった。まだ見えぬ未知のコミュニケーションを求めていた。そしてその経験が「音楽」になると思っていた。
今思えば、この活動に参加したのがきっかけで、様々な出会いが凄い勢いであった。
きっと、あの日の新聞をもしも見ていなかったら、別な運命 が待っていただろう。 そのポロメンタがきっかけで95年に東京でも演奏した。いまも忘れない青山スパイラルの「外」で空輸で壊されたシンセを使ってのノイズ即興。
いまそのすぐ近くに住んでいるというのも不思議な縁。スパイラルの前はしょっちゅう通るけど、今でもその日を思い出す。
だからAveryにも、そして何より多くの出会いと経験を下さ った当時の実行委員の皆さんには本当に心から感謝しています。たいしたお礼はできていないけれど、作曲家として死ぬまで活動し続けることが恩返しだと思っています。 いまはもうみんな別の土地で、いろんな活動をしている。 当時まだ学生だったアーティストたちもいろんな分野で 活動している。 そして、Averyはいまアムステルダムにいる。ついこないだアムステルダムの空港で、急に思い出して「あいつ元気かな?」などと思っていたらメールがくる なんて、人間の見えないアンテナっていうのはどんなテクノロジーより不思議でパワフルなものです。
それにしても、あれから12年も経っているなんて。時間は早いですね。
畑中正人
http://www.hatanakamasato.net/