なんとなく整理がついた。

もう今年も残りわずか。本格的な冬になりますがいかがお過ごしでしょうか。タイトルの通り、何となく整理がついてきたので書いてみました。
去る9月30日、母が他界しました。まだ58歳。母親との別れがこれほどまでに早く訪れるとは、20代の頃には予想もしていませんでした。丁度亡くなる1週間ほど前に旭川の病院で直接会って話が出来ただけまだマシですが、私が北海道を離れてからずいぶんと月日が経っていましたから、結局ほとんどまともな親孝行は出来ませんでした(この仕事を選んでいる時点である程度覚悟はしていましたが、やはり自己嫌悪ぎみ)。私がいうのも何ですが良い意味でとてもクールで冷静な母でした。今年に入ってからはずいぶんと弱気になっていたようでしたが、ある程度医者から告知されていたようなものですからそれも当然。もともとは非常に強い精神力の持ち主で、心底優しい人でした。私はひとりっ子ですので、数少ない肉親の死はなんだかんだいって受け入れがたいものでした。悲しみというよりも喪失感、虚無感みたいなものが一気に押し寄せてくる感じ。
つい先日四十九日が終わって何となくそれらがが消えつつあり、また一歩先に進めそうな気がしています。母は最後まで父の心配をしていたようですが、朝から食事をきちんと用意してくれ、掃除やら洗濯やら用足しをテキパキして、晩酌の量もコントロールしている父の姿を見て、僕なんかよりよほどきちんとしていると思いました。誤解を恐れずに言えば闘病生活を共にして父も少しずつ強くなってきたんだと思います。それでもこの一家の精神的支柱とも呼べる母の存在はとても大きかった。だからこそ僕も父もこの経験を無理矢理でも糧にして生きていかなればいけません。
人生は長いようで短い。いつどうなってもいいように後悔のない中身の濃い人生を送っていこうと思います。月並みですが、母さん、あらためてありがとう。あなたのもとに生まれることができて本当によかった。そして闘病生活おつかれさまでした。もしも来世というものがあるとしたら、また何か関わりがあるかもしれませんし、またそうであってほしいと心から思っています。そのときはどうぞよろしく!

畑中正人
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