ミラノサローネ

明日の夜、ミラノへ向けて出発します。
今年はLEXUSインスタレーションに音を付けるというミッションです。

思えば「もう来年は呼ばれないだろう」、毎回そう思えるほど全力を出し切って臨んできたミラノサローネも5回目の参加となります。

ミラノサローネは自分にとって「作曲」と「演奏」のちょうど間にいるような感覚。
コンセプトは出発前にまとめたとしても、実際に音を作るのはあくまで「現地」。
即興演奏の感覚と作曲の感覚の両方を使わなくてはいけません。

本当はアトリエで仕上げた音を現地で再生・調整だけで済めばもっと楽なのかもしれません。でも、それだけはしたくない。
あくまで出来上がった空間に対して最もふさわしいと思える音を作り上げる。
アトリエでひとり悶々と音をこしらえる行為に執着するのではなく、そこに訪れる人と空間との調和を最優先に、音でもそれらを表現する。それは音を通じたコミュニケーションのデザインでもあります。

きっと今回のミラノもあっという間に過ぎていくでしょう。

今回も自分の耳と感覚を限界まで研ぎすまし、毎年自分の力不足を自覚しながらも、せめて1年前の自分を少しでも越えられるために精一杯もがいてこようと思います。

動画は2007年のミラノサローネYAMAHA - scene of tone」から。
僕がミラノサローネに挑んだ最初の展示です。
http://www.youtube.com/watch?v=ycIljx8rSXI&feature=share&list=UUYTp4RGUN6fK9BRFuc2SOVQ