いやいや無事終わりました。後にも先にも「2時間耐久生ライブ」てこれが最後だろうな〜。スンゲー疲れた(おまけに背中が筋肉痛)。先述したように、ダイヒトアハーレンの中で2時間演奏し続けるというもので、客は数分ごとに数百人単位で入れ代わる。ようは展覧会で流れていく客を引き止める役目もあったんじゃないのかな。とにかくいつものようにステージがあってお客さんが座っていて、暗がりでお互い集中して見るというようなスタイルじゃない。目の前をお客さんがガンガン歩いていくし、テーブルの上には俺についての説明文(ドイツ語)のプレートが置いてあって見ようによっては動物園(珍獣?)状態だし、俺のコンピュータの画面を覗き込んでいる人もいる。とにかく俺もずっと集中してなんかいられないし、だからといって散漫になっていてはいい演奏はできない。時にはドでかいノイズを出して客をひかせてから、もう一回集中したり、反対のことをしたりと、まぁーやることは演奏なんだけど、こんなに耳と頭を使ったのは久しぶりじゃないかな。一回も音を止めないっていうのを目標にして、結果的にはちょっきり2時間演奏することができた。はじめはこの話しはお断りしていたんだけど、やってよかった。結果オーライ。お客さんが常に入れ代わっていくってことは普段の演奏とは別の種類の集中力が必要だから、ストリートの感覚にも近いのかなぁ。とにかくもともと無関心な人々を引き止めて、「聞いて下さい!」ってことを俺はあまりやってこなかった。結果的に述べ6千人もの人たちに聞いてもらえたってことは、特別な経験だった。おかげ様で急遽用意したCDは、うちの嫁さんパワーのおかげで全部売れ切れ。俺の名前やホームページのアドレスをメモしていく人や、24歳の息子がこういう音楽をやりたがっているんだと言ってずっと耳をすましていた女性や、俺のやっていることを珍しそうに見つめる子供、会場に引き返してきて「やっぱりCDが欲しい」と買ってくれた人、何を思ったのか2時間ずーっとそこに座って聞いていたおじいさん、などなど幅広い年齢層や国籍の人に気に入ってもらえたことは今後のための大きな糧になった。 また来年の1月にやってほしいと美術館側には言われたけど、もう2時間は勘弁ね(笑)。でも1時間やるよりは変な充実感があったのは気のせいかな?最後に、風邪をおして手伝ってくれた嫁さんと、俺をずーっとプッシュしてくれたこーちゃんに心から感謝します。ありがとう!
畑中正人
http://www.hatanakamasato.net/