先日NHKホールでハンブルクバレエの「Sleeping beauty」を観戦。ヘザーには前日会った時風邪をひいたと言っていたし、イリもオットーも風邪と連絡が入ったので、舞台中はハラハラしながら正に「観戦」。細かい感想などは時間の都合で次の機会にしますが、素晴らしい公演でした。特にザーシャの縦に伸びていくオーラとイリの横へ広がっていく大きなオーラは舞台を小さく感じさせるほど絶大なものでした。ハンブルクバレエは現在少しずつ世代交代が進んでいますが、今回感じたのは、イリ&オットーとヘザーの底力。日本では何故かあまり認知されていないようですが、イリには古典以外のコンテンポラリーにももっと挑戦してほしいと思いました。それをやるには時間が足りないっていうのは痛いほどわかるけど、いずれそういう機会をそう遠くない将来に一緒に作っていければと思ってます。ヘザーはその「優しさ」が年々大きくなっている。そういった変化は舞台でもわかるし、日常会っている時でも感じる。これからもその暖かさを感じる踊りを続けてほしいと思いました。それにしても、ジョン・ノイマイヤー氏は天才です。同じ時代に生きていて本当に幸運だと思いました。あと今回感じた事は日本のバレエ事情のその「特殊さ」でした。まぁ、別に僕はダンサーでも振付家でもないし、ただの我流のしがない作曲家なのでたいして影響はないにしても、時々感じているバレエ舞台の周りで起っている奇妙な世界には少々ストレスを感じているので、これも別の機会に。
畑中正人
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