「畑中正人×中村コオタ」chat 1.初期衝動

htnkmst2004-08-01

畑中正人とは10年来の付合いであるミュージシャンでriverのボーカリストである、中村コオタ氏とのチャットによる雑談集をお送りします。ちなみに畑中氏とコオタ氏は専門学校時代に知り合い、2年間同じクラス。また、当時は同じバンドで活動した事もありました。
中村コオタ:東京で活動するバンドriverのボーカル、ギター担当。
river official website
http://river4you.hp.infoseek.co.jp/top.html
river - myspace
http://www.myspace.com/riverhttpwwwmyspacecomyourbandname

畑中:音楽を自分でやろうと思った初期衝動って憶えてる?
こおた:覚えてるよ。小学校の時にピアノやってて(半強制的に)
畑中:まじすか!?ピアノやってたの?
こおた:やってたよ!1年生から6年生まで!レッスンが土曜日の午後からだ ったの! でも、遊びたいからやめた!
畑中:ずいぶん長い間やってたね。いまでも弾ける?
こおた:いや・・・弾けないなぁ・・・なんちゃって程度なら弾けるよ。
畑中:いや、でもすごい意外。付合い長いつもりでいたけど。
こおた:言ってたと思ったけどな。でも、また弾きたいって思ってる!
畑中:これまた意外にも俺はギターが最初の出会いなのさ。父自作のガットギ ターね。
こおた:いいねぇ!俺ん家は 母親がお琴!さすがにやらなかった(笑)
畑中:すごいな!じゃ、小さいころから音楽やる環境はほぼ整っていたのね。
こおた: うん、ピアノの先生が親戚だったからねぇ。でも6年生で一回音楽 からは離れたけど!遊びたくって!
畑中: そら遊びたいわな〜。そうそう母親で思い出したけど、こないだ実家 に帰った時に昔のアルバム見てみたら、母親がオルガン弾いててさ、それを俺 が見つめてる写真があったのさ。 だから結局なにかしらきっかけってあるんだ。
こおた:それで鍵盤に走ったのかな?
畑中:直接かどうかわかんないけど、音楽の授業は小学生の頃から好きだった。譜面の読み方も教えてもらったからさ、母親に。
こおた:そうなんだ。俺は全然出来なかった。譜面は読めたけど。笛がふけなかった!がーん・・・高い音がなかなか出せなくてさ。爪で抑えるやつ!
畑中:うそ!おれは大得意だった。でも笛できてもあんまり役に立ってない。
こおた:でも笛とかバイオリンとか単音系の楽器って生でもいい音するのが多いよね。
畑中:そうそう。
こおた: 安くてもさ、オカリナとか。
畑中:持ってた。
こおた: オカリナ?
畑中:そうオカリナ。
こおた:オカリナ?小泉今日子が曲の途中で吹いていたのを観て、欲しかった!。
畑中:なんでよ。
こおた:キョンキョン可愛いじゃん! 
畑中:わかるけど。 って話しの主旨かわってるから。
こおた:変わってる。
畑中:じゃあさ、中学に入ってからは遊んだわけ?
こおた:野球やってたけど、中二の時にPUNKに出会った訳!こりゃいいな ーって!ガツーンってきた。それで、ギター買った。
畑中:なるほど。そこがはじまりね。曲とかは?もう作ってた?
こおた:作ってたよ。物騒な曲名の曲をたっくさん!
畑中:物騒な?やっぱりパンク風だったの?
こおた:うん、そうだねぇ。わかりやすく言うとパンク風。
畑中:とにかくガーっ!っていう感じだった?
こおた:うん、その時の初期衝動は今でも忘れてないし、その時ほど音楽に心を揺さぶられた事は今まで一度も無い。揺さぶられてはいるけれど、やっぱその時が一番だって思う。おぎゃーって生まれた瞬間って言うか。
畑中:そうだよね。その初期衝動って人それぞれ違うけど、それが一番だよね。 そのイメージっていうのはこの歳になってもずっと残ってる。わりと20代あたりの衝撃ってそんなにたいしたことないよね、やっぱりそのオギャーっていうエネルギーに比べると。
こおた:うん、いろいろ衝撃ってあるけれど、最初にはかなわないね。感受性の問題って言えばそれまでだけど。色々知識がついちゃうから。悪いことじゃないんだけどさ。
畑中:知識自体はね、悪いことじゃないけどね。でもなんか邪魔な時の方が多かったりする。
こおた:そうなんだよね。でも、その初期衝動にかられて今も音楽やってるから、その時の情景が鮮明に思い出せるんじゃないかなぁーーー。
畑中:そう思う。そういえばさ、詩は?当時から書いてた?
こおた:詩?書いてた書いてた!もちろん。
畑中:実はさ・・・俺も書いてたんだよ、中学の時(笑)
こおた:おっ!どんなの書いてたの!!!?みてーーーー。
畑中:絶対やだ。
こおた:博士が詩か・・。 (※注:「博士」とは専門学校時代の畑中氏のニックネームです)
畑中:恋愛ものとかね、社会への怒りとかね(笑)
こおた: でも詩ってさぁ。ラブソングか社会への怒りしかないんだよね。極端な事言うと。博士の恋愛の詩が見たい!
畑中:これはね〜、キツイぞーーーー。
こおた: いや、きついだろ。 詩だけでみたら。
畑中:尾○亜○かっていうくらい。
こおた: なるほど。天使がウインクするような感じね。
畑中: いやいやいや。でもね、いずれ詩はまたやる。
こおた:本当は今も書いてるんだろ?
畑中: 時々はね。今まで英語のはやった事あったし、短い日本語の詩の曲もやったけど。今年の3月に帰国して、riverのライブを久々に見てちょっとね、また詩への興味が湧いてる。
こおた:それは嬉しいな。でも卒業制作(専門学校)の博士の曲は詩は博士だろ?
畑中:そうそう(笑)。あれだってあの時点でそうとう久々だったからね。
高校からずっとインストものばっかやってたから。
こおた:あれ、いいじゃん。
畑中:でもなんか、詩というよりはもう少し無機質っぽい言葉だった。
こおた:その無機質っぽい感じが良かった。曲調にもあってるし。
畑中:そうかなぁ。でも、当時あれでせいいっぱいだったっていうのが本音。
こおた:そうなんだっ。もう10年も前の話になっちゃうね。信じられない。
畑中:そうなんだよ。。。10年って。
こおた:マッハだよ。 マッハ。
畑中:でもさ、こおたの詩ってさぁ、既に当時から完成されていたような気がするんだけど・・・。
こおた:単語とか表現のしかたは映画や小説で歳をとればとるほど知ってはいくけどね。 言いたい事はそんなに変わって無いかな。でも俺はそのころまだ童貞だったからラブソングは変わったかも(笑)
畑中:なんと!衝撃の事実!でも本当にコアの部分は変わっていない。当時ライブとか見てていやぁ〜面白い言葉使うなぁと感心していた。もちろん曲もよかったけど。
こおた:それはほめすぎっ!でもねぇ、専門学校の頃ってホント色々な事知ってすっげー成長した時期だったと思うよ。中学校の頃の音楽の初期衝動みたいな感じで。色々ないい出会いがあったし、色々な体験もしたし。それがなければ今は何やってたかわからん。ってホント思う。 色々な音楽も知ったし。ほとんどPUNKしか聴いてなかった俺が。かなりの収穫だったよ。 博士のインストを聴いたのもデッケーーーし。
畑中:あの学校ってかなり濃い生き物がいたしね、俺も含めて。 本当に俺もこの頃一番音楽を勉強したかもしれない。ほら新聞奨学生で朝夕配達してたし、 自由時間ないし、いつも眠いし、そらもう必死だった。
こおた:博士ん家行ったら民俗音楽の解体とかって訳わからん本がいっぱいあったもんね!
畑中:あったあった。本も読んだな〜あの頃は。音楽以外のもいろいろ。
こおた:何見てたの?わかった!精神世界の本とか!
畑中:それもある!小説、雑誌、雑学ものからなんでも。日曜になると(札幌の)中央図書館行ったりね。
こおた:どうりで髪の毛がいつもアメッテた訳だ(笑)
畑中:あ〜先に言われた。だって下宿に風呂ねーし、毎晩銭湯通ってたし(笑)。
こおた:俺もきたねーロンゲ・・・嫌 長髪だったけど。

畑中正人
http://www.hatanakamasato.net/