「畑中正人×中村コオタ」chat 2. 音楽は人

畑中正人とは10年来の付合いであるミュージシャンでriverのボーカリストである、中村コオタ氏とのチャットによる雑談集をお送りします。ちなみに畑中氏とコオタ氏は専門学校時代に知り合い、2年間同じクラス。また、当時は同じバンドで活動した事もありました。
中村コオタ:東京で活動するバンドriverのボーカル、ギター担当。
river official website
http://river4you.hp.infoseek.co.jp/top.html
river - myspace
http://www.myspace.com/riverhttpwwwmyspacecomyourbandname

畑中:いや〜でもあの頃(専門学校時代)はライブ一緒にやってたんだよなぁ。
こおた:やってたねぇ、しかもほとんどブッツケ本番!信じられん。
畑中:みんなリハーサルなんてしてなかった。
こおた:でも、卒業したあとの博士のライブってほとんどぶっつけ本番だよね? それを観てスゲーなーって思ってたよ。踊りの人ともやってたじゃん。
畑中:やってた(今もね)。そうそうこおたに音響とか手伝ってもらったこともあったし。
こおた:手伝ったね!あの年は札幌は冷夏だったんだ! 4プラでしょ?サッ スの人がエスカレーターで吹きながら上ってきて、後で怒られたとか。
畑中:ああ!あった!あれもいま考えたらすごかった。面白かった。
こおた:まぁ、いい意味で。アホだね(笑) ありえないじゃん。
畑中:あり得ない。普通はしないよね、日常では。でも俺はあういうのを自分の中で勝手に「ロック的」だと思ってた。 でもあれも即興でやるのはホントに難しいんだ。こわいからね。4プラの時は無料だったけど、普通はお客さんからお金もらってるわけだし。自分に対していつもこれでいいのかって思ってしまう。
こおた:でも、なんでもありって事が一番大事って事はそういうのを観てわかったよ。
畑中:あとは純粋に音楽的な問題だよね、見せ方はいろいろあるとしてさ。
こおた:PUNKでも型にはめられたようなPUNKはお遊戯でしかないしさ。 レディオヘッドはPUNKだと思うし。やっぱ筋が通ってる音楽を聴くと、気分がいいよね。
畑中:彼等はパンクだね。何でも型にはまった時点で俺は冷めちゃう。でも、 筋が通っているというのは大事だね、ちゃんと自分に責任とってるというか。
こおた:そうそう!そこっ!それじゃないと人には伝えられないよねっ!
畑中:そう思う。なんか嘘くさいバンドもいるじゃない、昨今は。すぐに見抜けるよね。
こおた:見抜けるねぇ。俺らがまだ10代だったら見抜けないのかもしれないけど、でも。10代の頃大好きだった音楽って今聴いても色あせてないんだよね。しかも、色々と知識がついた今でも大好きって言えるんだよね。筋が通った音楽は。そう思ってもらえる音楽をやって行きたいといつも思ってる。
畑中:ホントにそうだね。もしもそれができない(もしくはやらせてくれない) なら音楽やめるわって感じだよ。これは職業として音楽やっていても変わらない。
こおた:そうだねぇ。しかも、モノマネじゃ無く。今の時代だから言える事、 やれる事、常に進化して行きたいって思ってる。時には予定調和も楽しいんだけど。もっともっとパンクにロックにあたりまえに。
畑中:そうだね。今自分が置かれている現実を把握しながら、なおかつ進化していくっていうのは作曲していく上でも大事だし。
こおた:作ってても楽しいしね。それですんなり出来た時には快食快便って感じなんだよね!
畑中:そうそう。今さ、こおたの中で作曲(作詞)っていうのは位置付けとしてどうゆう感じ? 今現在ね。
こおた:日常の中でが多いかな。何か面白いことがあった時とかそんな瞬間が多い!詩はホントふとした時に浮かぶ、それで紙に書くときまで覚えてたら詩にする。忘れてたらそれまでの詩だったんだなぁ、って感じ。書くぞ!っ て意気込んで書く時もあるけど。 曲はバンドのメンバーとか音楽関係の人と接してる時にこんなの作りたいって思ってそれを家でギター弾いて再現しながらつくるって感じかなぁ。 実は今、鍵盤も買おうかなー?って思ってる。人に影響されやすいって事かな。人に会うと曲が浮かぶ。なんかしらんけど
畑中:それわかる。人に会うと浮かぶ。
こおた:なんでだろ?
畑中:俺も曲だけっていう感じじゃうまくできない。例えば演奏してくれる人 とか、歌ってくれる人とか、それで映像作ったり踊ってくれる人とかね。そういう人が対象としているかいないかでずいぶん違う。
こおた:なんでだろうね、やっぱ伝えるものを作るって時点で、自分以外の人の存在がものすごく大きいって事なのかな。
畑中:そう思う。これは歳とって経験していかないと、わからんところがあった。 結局、作るっていう個人行為じゃ成り立たない。そこに「人」が介入してやっと作品になる気がすんのね。
こおた:それは俺も一緒。やっぱ音楽って個人じゃないって事にこの頃気がついた。個人なんだけど、でっかい目でみたら決して一人じゃないって事。なんのためにやってるって、伝えるためにやってるって言うか。影響された事を自分なりに表現出来る手段が俺らにとっては音楽だって事、と言うか。
畑中:個人じゃないね音楽は。

畑中正人
http://www.hatanakamasato.net/